先日、繁華街でペットショップの店員が宣伝のためにフクロウを肩に乗せながらチラシ配りをしていました。
間近で見るフクロウはとても迫力があり、夜の森を颯爽と飛ぶ姿をイメージすることができます。
ハリーポッターで主人公の肩にとまっている姿が記憶に新しいですが、諸外国ではすでにペットとして人気があります。
日本でもペットショップなどで見かけることがありますが、ペットとして飼いやすいのはやはり小型の品種です。
日本で多く流通しているものはアンデス原産のスピックコノハズク、地中海や中央アジア原産のヨーロッパコノハズク、中央アジア原産のサバクコノハズクなどです。
いずれも15㎝~20㎝ほどの小型のフクロウです。残念ながらワシントン条約に基づき、日本原産のフクロウを個人が飼うことはできません。
現在流通しているものは外国から輸入されたフクロウを国内で繁殖させたものがほとんどです。
威厳のある顔つきがなんとも魅力的なフクロウですが、ペットとして飼うためには高いハードルを越えなくてはなりません。
それは餌やりです。フクロウは自然下では小動物や鳥などを主に食べます。フクロウが生きていくためには新鮮な肉が欠かせません。
また肉のみならず血や骨もフクロウにとっては必要な栄養分なのです。飼育下でもラットやヒヨコ、ウズラなどを与えなければならないのですが羽や骨の一部、爪など消化できないものはできるだけ取り除いて与える必要があります。
ペリットという言葉を聞いたことがありますか。フクロウをはじめ、鳥類の中には消化できないものを吐き出す習慣を持つものがいます。
しかし、すべての不要物を吐き出すというわけではないので、できるだけ消化できないものは与えない方がよいと思います。
問題はペットとして飼った場合にラットやヒヨコ、ウズラなどを自分でさばけるのかということです。実際にフクロウを飼っている人に聞くと最初は抵抗があったが慣れれば平気と答えています。
コオロギなどの昆虫なども食べますが、あくまでもおやつ程度と考えましょう。
ちなみにフクロウの価格は品種にもよりますが20万円~30万円。毎月の餌代は5千円から1万円ほどかかります。
フクロウを飼うためには100㎝以上のケージが必要となります。そこに止まり木や水飲み場などを用意し、気温や湿度などにも気を配る必要があります。
フクロウの性格ですが、残念ながら人に懐くということはあまりありません。手から餌をあげてコミュニケーションをとることもありますが、くちばしが鋭く危ないのでピンセットを使うことが多いです。
爪も固く鋭いのでケージから出すときには皮手袋の着用をおすすめします。部屋で放し飼いにするときにはフクロウの誤飲を防ぐために不要なものは片づけるようにしましょう。
フクロウの誤飲は珍しくなく、ティッシュペーパーやおもちゃのパーツ、ペットボトルの蓋など小さなものを飲み込んでしまうことがあります。
また窓が開いていれば躊躇なく飛び去ってしまいますので要注意です。
フクロウはストレスにも弱い生き物ですが、体調が悪くてもあまり症状が表に出ることはありません。体重の減少が体調をチェックする目安になりますので体重計は必ず用意しましょう。
鳥が好きならフクロウはおすすめです。おすすめ度は星★★★でしょうか。