キンカジューを初めて見た時はサルの仲間かなと思いましたが、実はキンカジューはアライグマの一種です。
確かにキンカジューはアライグマのように手先が非常に発達していて器用です。なんと指紋まであるそうです。
キンカジューの名前の由来は南米に住む先住民の言語が変化したものだと言われています。体調は40㎝~70㎝程度、体重は1.4㎏~4.6㎏ほどです。
メキシコ南部からブラジルに広がる熱帯雨林に生息しています。主に木の上で生活し、日中は木の穴で休んでいて、夜になると活動を開始します。
耳は小さいですが、舌は長く花の蜜やはちみつをからめとって食べます。
自然下では果実など比較的植物性のものを食すことが多いですが、時には昆虫や小さな鳥なども食べます。
キンカジューは集団で生活する動物ですが、食事のときは単独行動をとることもあります。
またメスは複数のオスと交尾することもあり、オスも複数のメスと交尾します。メスが単独で行動することもわかり、研究者によると集団生活はメスを中心に営まれているようです。
社会性もあり、お互いにグルーミングをしたり、マーキングをして縄張りを主張したりします。
キンカジューは天敵が少ないこともあって寿命が長めですが、木の上で生活しているのでタカやワシに狙われることがあります。
アメリカのセレブがキンカジューに手をかまれて破傷風の予防注射を受けたことが数年前話題になりましたが、ペットとしてのキンカジューは果たして飼いやすいのでしょうか。
キンカジューはまあまあ人に懐きますが、トイレをはじめとするしつけなどはあまり期待しない方がいいでしょう。
またペットや毛皮としての需要や人間によって生活圏が狭められたことからその数は激減していて、国内で入手するのは少々難しいかもしれません。
また今後はますます入手しづらくなることが予想されます。
飼育方法ですが、キンカジューは高いところが好きなのである程度高さのあるケージが必要となります。キャットタワーなども高く登れるので喜びます。
キンカジューは熱帯育ちなので寒さは苦手です。室温は27度~33度に保たなければならないので冬場のヒーターは必須です。
飼育下では餌はミルワームやコオロギ、果物、はちみつなどを食べます。ただし、はちみつやなど甘いものをあげ過ぎると虫歯になることもあるそうです。
ちなみにキンカジューははちみつ採りの名人なので「ハニーベア」とも呼ばれることもあります。
ペットとしてのキンカジューはわりとハードルが高めなので星★★というところでしょうか。キンカジューは上野動物園でも見ることができますのでまずはそちらへ足を運んでみましょう。
2015年に赤ちゃんが生まれ、2016年からは一般にも公開されています。赤ちゃんはまだ手の使い方もぎこちなく見ていて飽きませんよ。
キンカジューは小動物としては寿命が長いので人生のパートナーとして末永くお世話をするつもりで飼わなくてはなりません。